エプソン、エコタンク搭載インクジェットプリンターの新製品、“使い切れる大容量”の「EW-M754TW/TB」など3機種

沿って : Ilikephone / On : 05/09/2022

在宅需要の拡大と、大容量インクモデルの増加

 2020年のホームおよびホームビジネスのインクジェットプリンター市場については、コロナ禍によるテレワーク需要や在宅学習需要の影響が大きい。エプソン調べによると、こうした在宅印刷需要が拡大し、以前からの下降トレンドから下げ止まりとなった。他社も含めて大容量インクモデルの割合が増加しており、特にエプソンのエコタンク搭載モデルは順調に拡大している。ただし、部品調達や生産といった商品供給量の制約から、需要に応えられていないことが最大の課題だという。

 また、コロナ禍での影響は、プリンターの選択基準に影響を与えた。購入者の決め手になった項目を見ると、「価格」は以前から全体の中で一番高いスコアだが、コロナの影響で購入した顧客の間では割合がそれより少し低くなっている。その一方で「サイズ」「デザイン」「ランニングコスト」といった項目の割合が上がっている。

 こうした背景から、エプソンの大容量インク搭載モデルの「EW-M752T」や「EW-M630T」が高いシェアを得ている。従来からのランニンコストに加えて、サイズやデザインも評価されているという。

エプソン、エコタンク搭載インクジェットプリンターの新製品、“使い切れる大容量”の「EW-M754TW/TB」など3機種

 コロナ禍での在宅需要へのエプソンの対応としては、知育・学習コンテンツの提供がある。エプソン調べによると、コロナ禍でプリンターの活用が増えたという声が35%、ドリルなどでの子どもの学習効果が「ある」「大変ある」合わせて82%だった。事例としては、ベネッセコーポレーションとのタイアップ企画で、自由研究のテーマ、まとめ方、レポート用テンプレートを提供する「簡単!1時間ですぐできる自由研究ラボ」が紹介された。

在宅需要への対応:知育・学習コンテンツの提供

 これらを踏まえた販売戦略も語られた。1つめは「従来リーチできなかったプリントニーズの取り込み」だ。自宅でのプリンター利用へ分散する印刷需要の取り込みを狙っていく。

 2つめは「商品の安定供給への取り組み」。製造現場への新商品切り替えに伴う高負荷を避けるため、カートリッジモデルは年明け以降の発表に変更する。

 3つめは「環境循環型社内実現への取り組み」。3R(Reduce:不要なものを減らす、Reuse:繰り返し使う、Recycle:リサイクル)、特にReduceを重視する。

販売戦略

 この販売戦略のもと、エコタンク搭載の「EW-M754TW/TB」「EW-M674FT」「EW-M634T」の3機種を新たに発売する。

今回発表された新製品は3機種ともに、エコタンク搭載モデルだ