不快な広告の表示頻度を3つの手順で下げる方法
2年ほど前から度々、知り合いに「君が書いている記事をスマホで読もうと掲載元のサイトを閲覧したら、汚い鼻の角栓が大写しになったサムネが不快な広告ばかり表示されて気分を害した」と言われるようになった。
この当時僕はスマホを持っていなかったので、パソコンで問題のサイトを閲覧してみたが、この頃はまだ別段そのような広告も表示されず、正直何のことか分からなかったおぼえがある。
ところがここ最近になって、パソコンでネットを閲覧していると出るわ出るわ、この手の不快広告の嵐である。
やっと以前に知り合いが不愉快な気分になった理由が分かってきた。今やパソコンからでも、スマホからでも、不気味で気持ちの悪い美容広告が毎日のようにヒットするようになった。
やれ顔のシミがどうだとか、やれ便所みたいな歯の色がどうだとか、本当に悪意に満ち満ちた画像ばかり選んで広告として出してる会社があるんだなぁと思うと嫌になる。
さらにはその不快な画像にあわせて「本人はそんなこと絶対言わないだろ」というようなメッセージを、さも知名度の高い芸能人の発言として表示させたりもしていて。
こんなのいずれ大問題になるぞ! と憤りつつ、せっせと「この広告を非表示にする」なんかをクリックしているんだけど、なしのつぶて。
「これ以前停止したはずでは?」というようなサムネが再度表示され、よく見ると広告を出した企業名らしき単語だけが前回とやや違っていたりもして、頭が痛くなる。
そこで今回は、このような広告をなるべく表示されくくなる方法を紹介していきたい。既に対策済みという方もかなり多いかとは思うが、一切対策を講じていないという方は是非参考にしていただければさいわいだ。
快適なネットの閲覧も、今は遠い昔。課金制のサブスク以外では、広告なしのストレスフリーな環境はなかなか手にしがたくなっている。
今やウェブサイトによっては、上下左右を広告で圧迫して、全然本質が分からなくなってる、美しくない構成のものも少なくない。
そういうのは大抵転載系のまとめサイトだけど、なんだか目にしているだけでめまいがしてしまいそうだ。
その中でもやっぱり、不愉快な美容系の広告はシンプルに誰もが見たくないはず。この広告を表示させないためにできることは他にも色々あるもので、ちょっとその話をさせていただきたい。
Googleアドマネージャーヘルプを検索すると「Googleのパートナーサイトで広告を非表示にする」という項目がある。
ここに不愉快な広告を非表示にするための方法やヒントがいくつか書かれている。
その中には「この広告を非表示にする」についても詳しい説明がされており、この機能(いわゆるミュート)を使うことでユーザーは広告の細かいコントロールが可能になると説明がなされている。
恐らく多くのユーザーは非表示の理由について「広告が不適切である」や「この広告を何回も見た」を選択してからミュートにしていると思われる。
地道だし、いちいち対処するのもしんどいが、こうすることで、ひとまずその広告に対してはミュートをすることができるわけだ。
しかし、たしかに非表示設定にしたはずなのに、性懲りもなく同じ広告が目に入ることも珍しくない。
そのような事態が起きる理由について、ヘルプでは複数の理由があるとしてその一例を紹介しているので、引用させていただきたい。
と、このような理由があって再度不快な広告が表示された可能性があると説明しているのだ。
“ユーザーがcookieを削除した”という項目があるが、cookieを意図的に削除するという人はそう多くないはず。
別に削除しても大きな影響はないが、よく使うクラウドサービスなんかのパスワードを再度入力しなければいけなくもなるので手間も多い。
しかも自分が非表示設定にした広告もこれで復活するとなると、なおさらこまめに削除したくないと、普通のネットユーザーなら考えるものだろう。
なので同じ広告が表示され続ける理由のあくまでも一つの可能性程度のものだが、3つ目の“広告主が別の企業名を使って同じ広告を表示している”。これは可能性としては大きいのではないだろうか。
僕もこの手の不快な広告を見るたび、非表示設定で足掻くと同時に、その出稿元だけは念入りにチェックしているつもりだが、同じような広告なのに会社名が違ったり、そもそもどこの広告かの表示がないパターンも結構ある。
会社名なんてクリックすれば分かることだが、クリックしてしまえば以降その広告がより頻繁に表示されまくるのだから始末に負えない。
しかも「あなたにおすすめ」みたいなカテゴリーの中に、しれっと醜く太った人の腹の画像や、角栓が鼻から出てる画像とか、「伊東家の裏技」みたいな嘘八百ワードまで並んでいる。
なんでこんなのオススメされているんだろうと悲しくなってしまうのだ。
で、画像や広告の見出しだけは不快に存在感あるのに、肝心の会社名は小さくて薄い文字で「(PR)●●株式会社」みたいに表示されていて、それもまた腹が立つ。
こういう事態が続くとき、結構見落としがちなポイントが、“ユーザーが「広告が邪魔」を選択し、広告の内容ではなく広告の位置について問題を報告した”というもの。
最近では広告を報告する際「広告が邪魔」が選択肢になく、「広告でコンテンツが隠れる」が代わりに表示されている。
不快な広告を報告する際には「この広告を何回も見た」や「広告が不適切である」など選択肢はいくつか存在するが、その中から「広告でコンテンツが隠れる」を選んでしまうという人もいるはず。
しかしこの場合、広告の位置についての報告扱いになるというのは、ハッキリ言って盲点だろう。広告の位置が邪魔という報告になってしまうため、引き続き自分が見たくないものが表示され続けることになる。報告の際には「広告が邪魔」や「広告でコンテンツが隠れる」は選択しないことにしておきたい。
なぜこんなにも迷惑な広告に悩まされなければならないのか。
そもそも「あなたにおすすめ」と言われて、不快な美容系広告を毎日のように見せつけられるなんて、酷い時代になったものである。
「誰がそんなものクリックするんだよ」って話だし。自分がああいったものをオススメされるユーザーと認識されてるというのもしんどい。
しかしもしも自分のペルソナにあわせて広告が表示されるというのなら、これをちょっと軌道修正させることぐらいはできる。
Google広告設定の「広告のカスタマイズ」という項目を確認していただきたい。
そこには、ユーザーにとって関連性が高い広告とされるジャンルが山ほど追加されているもの。僕の場合は「おむつ・トイレトレーニング」というジャンルまで入っており、子供もいないし独身の身なので思わず笑ってしまった。もしかして将来を案じてくれているのか?
恐らくこれは、どなたが確認しても「私こんなの興味ないですよ」と困惑するものが相当数設定されているはず。
そんなジャンル群の中で、今現在大勢から嫌悪されている美容系広告の温床となると「フェイス、ボディケア」や「美容・フィットネス」などが該当すると思われる。
これらがカスタマイズの中に組み込まれている場合は、設定から外しておきたい。項目をクリックし、「オフにする」を選択することでその項目はカスタマイズの中から消える。
一度オフにした要素は、「広告のカスタマイズ」の一番下で確認できる。
正直、全然興味がない項目も多いので、不要と思った要素はどんどんオフにしていっても良いだろう。
といった具合に、今回は不快な広告を表示されにくくなる方法について3つの手順という形で紹介した。
が、これらを実行しても残念なことにあの手の広告の一切が目に入らなくなるわけでもない。
ときには広告を報告しようにもその選択肢が出ないタイプの広告もあり、その場合は文字通り手も足も出せない……。
悔しいところだけど、それでも不快な広告の呼び水になるような文字をGoogle検索して関連する広告を呼び込まないことも一つの抵抗になるはず。
今の時代、保険商品なんかをネットで検索すると、しばらく広告に色んな会社の保険が表示されるようになる。美容広告も同じことが当てはまる場合もあるので、たとえば「歯の黄ばみ」など、不快な広告が紐づけされるような文字を検索しないのも大事。
勿論こういう不断の注意を怠らず、それでも「まだまだ不快なものが全然消えてくれない」と憤っている方もいることだろう。
個人的には前項での「広告のカスタマイズ」はある程度対処法としては奏功していると感じるところだが、設定したばかりでは反映されにくいので、しばらく様子をみることも大事。
根絶できないのは本当にしんどいところだが、ひとまずここで紹介した手段を講じてみていただければ!
一番いいのは、誰もあんな広告見たくないということを、広告を出している張本人が認識してくれることなんだけどね。
文/松本ミゾレ
【参考】
Googleアドマネージャーヘルプ「Googleのパートナーサイトで広告を非表示にする」
https://support.google.com/admanager/answer/2695260?hl=ja
Google広告設定「広告のカスタマイズ」
https://adssettings.google.com/authenticated