ウォッチメイキングは伝統を受け継ぎながら、着実に前進を続けています。いま、一見クラシックなモデルにも現代のエッセンスが巧みに取り込まれているのです。そんなモダンクラシコな腕時計を紹介します。いま! 時計選びはアイコニックな「モテる顔」
モダンとクラシック。一見すると二律背反のキーワードですがそれこそがいまの時計の潮流なのです。伝統的な顔にも先進性が漂う、そんなタイムピースに惹かれます。そもそも時計自体が過去と現在、未来を連綿とつなぐ存在なのですから。
◆ ヴァシュロン・コンスタンタン/100年愛せるその顔は遊び心がたっぷりです
長い歴史を誇る時計において、100年という歳月は長いものではありません。とはいえ、人間にとっては長尺です。時の移り変わりに、社会や生活だって様変わりしてしまいます。「ヴァシュロン・コンスタンタン」のヒストリーク・アメリカン 1920の初代オリジナルは、そんな100年前に誕生しました。優美なクッションケースに傾けられた文字盤は、ドライブ中でも時間が読み取れるように作られたもの。狂騒の1920年代を駆け抜けた、華やかなりしモータリゼーションの象徴だったのです。これを手にした当時のオヤジはモダニティを陶然と味わったに違いありません。そんな時を超越した憧憬と革新が息づくからこそ、その魅力は色褪せるどころかむしろ天然色に彩ります。往時の輝きが生き生きと蘇る、まさに腕元のタイムマシンになるのです。
▲ 男性●時計は左ページの左と同じ。タキシード24万2000円/ポール・スチュアート、ニット1万8700円/ユナイテッドアローズ 女性●時計は左ページの右と同じ。そのほかはスタイリスト私物
ドレスアップの着こなしにも遊び心を。2針+スモールセコンド顔は、ドレスウォッチの基本を崩すことなく、大人のアバンギャルドが漂います。そんな腕元に合わせるなら、ドレスアップのジャケットもドレスコードを守りつつ、ブラックやネイビーではなく、あえてブラウンを選び、インナーもタートルネックニットで遊び心を発揮するのも手なのです。
バリエーションも充実しペアウォッチにもオススメ
▲ バリエーションも充実しペアウォッチにもオススメ
2009年にPGで復刻され、2016年にPt、翌年には36.5mm径が登場し、そして今年WGが加わり、そのバリエーションが増えました。レイルウェイのミニッツトラックに、伝統的なアラビア数字と指針も魅力的です。「ヒストリーク・アメリカン1921」右●手巻き、18KWGケース(36.5mm)、カーフストラップ(ブラウンとバーガンディのカーフストラップが付属)。3気圧防水。360万8000円、左●手巻き、18KWGケース(40mm)、カーフストラップ(ブラウンとバーガンディのカーフストラップが付属)。3気圧防水。435万6000円/ともにヴァシュロン・コンスタンタン
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