米FacebookのVRヘッドセットデバイス「Oculus」の顧問CTOであるジョン・カーマックさんは、同シリーズの内スタンドアロンタイプの初代機である「Oculus Go」について「ブートローダーをアンロックできるOSビルドを提供する」と自身のTwitterアカウントで明らかにした。
Oculusのスタンドアロンタイプ初代機「Oculus Go」 提供時期は「近々」(soon)としている。このOSビルドを手動でインストールすれば、ブートローダーがアンロックされ、フルのroot権限を取得できるようになるという。
root権限はシステムファイルなど端末内の全てのファイルを編集できる権限であるため、一般的なモバイル端末ではユーザーに提供されない。しかし、カーマックさんは「何年も掛けてこれに取り組んできた」とした上で「より多くの目的にOculus Goを使えるようになる。20年後に未開封のヘッドセットが見つかり、すでに公式からのアップデートが終了してしまっていたとしても、最終のソフトウェアバージョンへアップデートできる」と狙いを明かした。
一方、一連のツイートに対しては「ひそかにroot化されハックされたOculus Questを買ってしまったとしたら、カメラ映像を誰かに覗かれてしまうのではないか」と懸念を示す声も。
Oculus Quest(初代/2)はカメラを備えているが、Questにrootバージョンが配布されるわけではない これに対しカーマックさんは「これはOculus Goへの施策であってQuest向けではないし、カメラも付いていない。ユーザーにGoのフルコントロールを与えた際にどのような悪いことが起きるかについては今もまだ多くの議論を聞いているところだが、私はこれがユーザーのエンパワーメントになる(力を与えられる)と考えている」とコメントしている。
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