ミックスウェーブのブースでは、64 AUDIO、ALO audio(Campfire Audio)、Beat Audioなど新製品に加え、香港の新興カスタムイヤフォンメーカー・FAudio(エフオーディオ)が初出展している。
Campfire Audioからは2つのイヤフォンが参考展示。発売時期はどちらも未定。「ATLAS」は152,700円の予定で、筐体にステンレススチールを使い、ドライバはADLC 10mmダイナミック型のシングル。ケーブルはPure Silver Litz Cable(銀線)を採用する。
Campfire Audioの「ATLAS」
「COMET」は、24,800円で発売を予定。こちらも筐体はステンレススチール。ドライバはバランスド・アーマチュア(BA)のシングルで、ケーブル素材はRemote Litz Copper Cable(銅線)を使っている
Campfire Audioの「COMET」
qdcからは「Anole V3」というイヤフォンが登場。8万円程度での発売を予定し、発売時期は未定。BA×3基を搭載、DIPスイッチをハウジングに設けており、切り替える事で異なる4つのサウンドが楽しめる。
qdc「Anole V3」
Beat Audioからは、ケーブル「Azurite」の試作機が出展。発売時期、価格は未定。銀をベースにした合金素材を使ったもので、グレードとしては「Prima Donnaクラス」になるという。
Beat AudioのBluetoothケーブル試作機も参考展示。さらに、モデル名もまだ未定の試作ケーブルも展示されていた。
Beat Audio「Azurite」Beat AudioのBluetoothケーブル試作機試作ケーブル
64 AUDIOからは「A4t」というイヤフォンが参考展示。価格と発売日は未定。BA×4基構成で、tia System、apex Technologyも採用している。A6t、N8、A12tなども出展された。
64 AUDIOの新製品は「A4t」A12tも、新作フェイスプレートと共に展示
初出展のFAudioは、音響設計のエンジニアとしてLGやVodafone、Miniwatで10年以上活躍したFung Wong氏が2014年に設立したメーカー。それ以前から、OEMや技術コンサルタントを含むオーディオ機器に関する研究開発を行なっていたそうだ。
2015年には、ツアーギタリストであり、S3 Music Studio、Zoo Music Studio、Baron Pro Studioでミキシング・エンジニアをしていたKen Lee氏がファンダーとして参加。ワールドワイドでビジネスを展開している。
マネージングディレクターのKen Lee氏
設立当初は「リモールド(アップグレード)」や「リシェル」といったサービスを提供しつつ、それと並行して新しいBAドライバの設計開発をKnowlesや中国のBAメーカーと実施。2016年に発表した処女作「KFシリーズ」は、ユニークなサウンドデザイン、高いコストパフォーマンス、独自のカスタムアートワークなどで、アジア圏で人気を集めたという。
日本導入にあたってミックスウェーブでは、現行の「KFシリーズ」をブラッシュアップさせた新しいラインナップを、FAudioの開発責任者Fung Wong氏、Ken Lee氏と手掛けることに決定。一部製品については、ミックスウェーブとの共同開発となり、同モデルのサウンドデザインはミックスウェーブの宮永氏が担当する。
ラインナップとユニット構成は、ハイブリッド型「Scale」がBA×1、ダイナミック×1。BAモデルの「Chorus」がBA×3、「Harmony」がBA×5、「Symphony」がBA×7。なお、Symphony以外は共同開発モデルとなる。
さらに、ダイナミック型のモデルとして、「Passion」(自社設計9.5mmメディカルファイバーダイナミック型 + ステンレス製サウンドチューブ)、「Minor」(自社設計10mmダイナミック型 + 純銅製サウンドチューブ)、「Major」(自社設計10.5mmダイナミック型 + 無酸素銅製サウンドチューブ)も用意する。
FAudioの製品。ユニバーサルモデルの筐体デザインは試作段階だが、CNCで切削したメタルハウジングになるという販売しているモデルではないが、技術力の高さを示すために作られたBA×22基搭載のイヤフォン