大潮の日は、魚が釣れにくい!という人がいます。夜中に大きく潮が動いて、2回目に動くときは変化が小さいからだというのですが、日本は広いですからそれだけが要因とはいえないでしょう。逆に大潮の日は、魚がよく釣れる!という人がいますが、中潮や小潮のほうが釣れた!という声もチラホラ。ここでは、大潮の日に試してみたい釣り方について、深掘りしてみます。カレンダーを見てみると、大潮の日はカンタンに確認できます。当日の満潮・干潮の時刻を確認してから、いざ釣り場へ向かいましょう。目指すのは、岩やゴロタ石が転がっている、磯場に隣接した海岸です。
大潮ってそもそもどういう潮なの?
大潮とは、満潮と干潮の差が、イチバン大きくなる潮回りのことです。元々潮が満ちたり引いたりしているのは、1日だけに限ったことではありません。地球が、太陽と月の引力の影響を受けるのはご存じですよね?15日間という一定の周期の中で、潮は変化を繰り返していますよ。この潮の変化のことを、潮回りと呼んでいます。満潮が来て干潮へ向かうのですが、この差が大きくなる大潮を、頭の中でイメージしてください。潮の流れは、他の日よりも激しくなって、海中で浮遊しているプランクトンは、ひとつところに漂っていられなくなります。ということは、それを狙ってエサにしている小魚も、いつもより激しく移動していることに。小魚をエサにしている大型魚も、移動を強いられてしまいますね。活性は上がりますが、釣り方は絞られてしまうかもしれません。大潮という環境下で成立するような釣り方を、じっくり探ってみるのも面白いかもしれませんよ。おすすめの対象魚を、カサゴにしてみましょう。ロックフィッシュゲームにおける恰好のターゲットで、引きも強く食べて美味しいことで知られています。このカサゴを、大潮の日に狙うのです。干潮の時間帯に合わせて、沿岸に降り立ってみます。岩やゴロタ石が転がっているような磯場に隣接した海岸なら、カサゴが釣れる確率はかなり高くなるでしょう。
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出典:魚図鑑
大潮の日の干潮時にしか遭遇できないシチュエーションを利用しよう!
大潮の日は、干満の差が激しいですから、干潮の時間帯を狙うのがポイントです。何故なら、いつもは水の下にある場所が、大潮の日の干潮のせいで、剥き出しになるからです。意外な地形変化を発見できたり、取り残された小魚などをとらえることができますよ。特に潮溜まりに目を向けてください。回遊していたはずの小魚が、そこで群れの状態で泳いでいることがあります。網目の細かなランディングネットを持参していれば、カンタンにすくえますよ。サイズもボリュームも、カサゴ釣りにはベストなエサといえるでしょう。わざわざ釣りエサを購入しなくても、現地で調達できてしまうのが、大潮の日の干潮時のメリットなのです。その他カニや貝類・虫系などの、エサになる生き物をたくさん見つけられるはず。それらを別の潮溜まりに入れておいて、活きエサとして使ってみてください。これまでの釣り方と比較して、カサゴのバイト数が増えることに驚くでしょう。
観察を丁寧に続ければ釣りはもっと楽しくなる!
大潮の日の干潮時には、波打ち際が絶好のポイントになります。本来は水の下にあった場所ですから、定着していたカサゴなどが、ほぼ離れずに着いているケースが多いのです。波が打ち寄せている場所そのものへ、エサを付けたフックを投入しましょう。オモリと一体化しているジグヘッドや、ブラクリ仕掛けが操りやすいですよ。着水と同時に食い付いてくることがあるので、ロッドはやや上向きにかまえるようにして、フッキング動作に備えましょう。カサゴを釣りながらでかまいませんから、大潮の日に海がとうなっているか観察しておくことをおすすめします。バチ抜けのシーズンに重なると、一気に抜け始めるタイミングに遭遇できるかもしれません。でもシーバスがよく釣れるのは、その後の中潮のときだったりします。何故そんな展開になるのか、大潮の日から観察し続けていると、理由を発見できそうですよね。
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出典:YouTube
大潮の日に使ってみたいおすすめのタックルを選んでみた!
それでは大潮の日の干潮時に合わせて使ってみたい、おすすめのタックルをご紹介しましょう。前述のようにカサゴをターゲットにするのなら、2m前後のスピニングロッドがベストマッチですね。岩剥き出しの足元へ、エサの付いたジグヘッドを落とし込んでいきます。居ればすぐに食い付いてくるケースが多いので、リールハンドルからは手を離さないようにしたいですね。スピニングリールは、中型サイズの番手にすれば太いラインを巻けるので、根ズレ対策になります。
プロマリン(PRO MARINE) CB アスリートアジメバル 73L
プロマリンブランドからリリースされている、2ピースタイプのライトソルトウォーターゲーム用スピニングロッドです。全長は2.19mですから、ロングキャストができて、細やかな演出も無難にこなせる長さです。仕舞寸法は114cmなので、釣り場ポイントまでの持ち運びがとても便利でしょう。自重は111gと軽め、先径/元径1.0/8.8mmと細めです。適合するルアーウエイトは、0.5gから7gまで。適合するラインは、モノフィラメントラインなら2lbから5lbまでです。ブランクスのカーボン素材含有率は、90%です。実際に手にしてみると、ソリッドティップ仕様になっていて、白く塗られているのが特徴です。アタリがあったときに、とても視認性が高くて見やすいので、フッキングのタイミングがズレずに済むのがいいですね。グリップ周りは、スリムで滑りにくく、安定した握り心地を提供してくれます。実売価格は4千円台と、とても安い価格帯に収まっていますよ。これならスピニングリールと一緒に購入しやすいですし、家族分のロッドもゲットできそうですね。カサゴはヒットした瞬間、近くの岩の隙間へ潜り込もうとします。フッキングが遅れて潜り込まれても、慌てず時間をかけて待つと、外へ出てくることがありますよ。ラインテンションを緩めにして、波が岸に当たる瞬間に水かさが増すので、ロッドを立ててやると上手く引き出せるかもしれません。
ダイワ(DAIWA) 21 フリームス LT2500
カサゴを釣るなら1000番クラスより、太いラインを巻ける2500番クラスのスピニングリールのほうがおすすめです。ドラグ力も強いので、ラインを出さずにフッキング後のやり取りを楽しめるでしょう。ギア比は5.3対1ですから、ハンドル1回転につき75cmのラインを巻き取ることができるようになっています。最大ドラグ力は10.0kgで、自重は200gと軽めです。ラインキャパは、モノフィラメントラインなら6lbを150m巻けます。PEラインなら、0.8号を200m巻けますよ。ハンドルの長さは50mmで、ハンドルノブはHG-T型です。ボールベアリング数は、5個搭載しています。実際にフィールドで使ってみると、ハンドルの巻き心地がとても滑らかな印象ですね。引っ掛かりがなく、安定したリトリーブをおこなえるでしょう。ローターも軽やかで、ドラグの利きもカサゴ釣りにはじゅうぶんです。ラインを出さずにやり取りを楽しみたいなら、このスピニングリールがおすすめですね。実売価格は1万円台と、とてもリーズナブルな価格帯に設定されています。
大潮の日に釣れるアプローチを試してみよう!
大潮の特徴や釣り方、おすすめのタックルについてご紹介しましたが、いかがでしたか?カサゴのようなロックフィッシュをターゲットにすれば、大潮による釣れない要因を打破できそうです。この延長線上に、大潮の際のシーバスや他の魚の攻略法が見えてくれば、怖いものなしの釣りを展開できますよね。いろいろ試してみて、自分なりの釣り方を編み出してみましょう!
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