2年ぶりとなるCESの取材のため、1月1日からアメリカ・ラスベガスに滞在しています。アメリカに来ると筆者がまず行うのが家電量販店のBest Buyへ行くこと。ラスベガスでは筆者は繁華街(ストリップ)から車で20分くらいの距離にあるショッピングモール、Boulevard MallエリアにあるBest Buyによく行きます。
ラスベガスで毎回立ち寄るBest Buy
Best Buyに行く理由は、以前ならアメリカ滞在中のデータ通信回線を確保するためでした。プリペイドSIMやプリペイドのモバイルルーターを毎度買うのが習わしだったのです。
しかし最近では自国のSIMを入れたスマートフォンをアメリカでローミング利用しても安上がりであるケースが増えています。
筆者は12月末に日本で寝かせていた回線をahamoにMNPし、20GBまで無料の海外ローミング分をアメリカ到着後からさっそく使っています。もはやプリペイドSIMを買う必要性は無くなりつつあるのです。
ahamoのSIMを入れたBALMUDA Phoneをラスベガスで使用中
それでも筆者がアメリカで毎回Best Buyへ行くのは、各キャリアが販売するプリペイドスマートフォンを物色するためです。筆者はスマートフォンのコレクターでもあるため、何か面白そうな端末が見つかればコレクションとして買っています。
また筆者の住む香港から持っていくスマートフォンやPCの日時設定は、世界中どこへ行っても現地時間にせず香港のままにしています。そのため現地時間を手っ取り早く知るための用途としても、渡航先でプリペイドのスマートフォンがあれば買うのです。
アメリカではMVNOのプリペイドスマートフォンが時には10ドル、1000円ちょっとで売られていることもあり「とりあえず買っておくか」と用途も考えずに買うこともよくありました。なおプリペイドで売っているスマートフォンは各キャリアのSIMロックがかかっています。
ということで今回もホテルチェックイン後、すぐにBest Buyを訪問してスマートフォン販売コーナーを直撃しました。
Best Buyのスマートフォンコーナーは大手キャリア3社のカウンター(主にポストペイド契約場所)と、アップル、グーグル、サムスンのモバイルコーナーもあります。そしてそれとは別にSIMフリーの各社のスマートフォン販売コーナー、プリペイドSIMやプリペイドスマートフォンの販売コーナーがあります。
Best Buyのスマートフォン販売コーナー
2年ぶりのBest Buyでしたが、以前よりSIMフリーモデルの販売エリアが広くなった感じを受けました。
メーカーはサムスン、モトローラ、ノキア、OnePlus、BLUといったところ。以前はLGがありましたが、その代わりにOnePlusが入ってきたようです。
アメリカ地場のBLUとノキアのスマートフォンは低価格品も多め。サムスンもAシリーズの低価格機があるなど、SIMフリーでも100ドル前後の製品も数多く売られています。
ハイエンドフォンに特化していたOnePlusも、今では低価格モデル「Nord」シリーズを出しており、SIMフリーコーナーで買えるスマートフォンの平均価格は年々下がっているように思えました。
OnePlusの低価格5Gモデル「Nord N200」
一方でプリペイドスマートフォンのコーナーを見ると、在庫がほとんどありません。
以前なら大手キャリアとMVNOあわせ、製品種類は20や30を超えるほどで、どのプリペイドスマートフォンを買おうかと悩む一時が楽しいほどでした。ところがプリペイドスマートフォンコーナーを見ても展示されている製品は数種類のみ。機種もだいぶ古そうです。
プリペイドスマートフォンコーナー。在庫が無いものが多い
ためしにBest Buyのオンラインストアを見てみても、プリペイドスマートフォンの種類は2年前より大幅に減っていました。
SIMフリーの低価格端末が増えたことや、キャリアから直接オンラインでプリペイド製品を買ったほうがサービスやおまけが付くケースもあり、量販店でプリペイドスマートフォンを買う人の数が減っているのかもしれません。
プリペイドSIMの販売コーナー。ここにも以前なら大量のプリペイドスマートフォンがあった
今回のCES 2022は会期直前になって、会期期間の1日短縮が発表されました。ラスベガスで余裕時間ができたため、スーパーやキャリアの店なども回って引き続きプリペイドスマートフォンの販売状況を見てこようと思っています。