5Gの技術が気象予報に悪影響を与える可能性
私たちはなにかと文句を言いますが、気象予報はやはりすごいですよね。現代の5日間予報の正確さは、1980年の24時間予報に匹敵します。精度の高い気象予報は、単に傘を持って行くかの判断ができるから便利というレベルに留まらず、人の命を救うこともあります。
例えばハリケーン予報であれば、数時間単位ではなく数日単位で避難する猶予を与えてくれます。
この気象予報に対して、大きな脅威になりうる次世代型の通信サービス「第5世代移動通信システム(5G)」を連邦通信委員会(FCC)が進めているため、気象学者は猛反発しています。
問題となるのは、FCCが携帯電話の利用に導入を予定している周波数が、気象衛星が観測に使用している周波数に非常に近いことです。
正確な気象モデルを得るには、気象の測定精度を高く保つ必要があります。学者たちは、FCCがガイドラインを変更してくれない限り、5Gトランスミッションにより気象衛星の測定精度が損なわれ、気象予報が数十年レベルで後退してしまうのではないかと懸念しているのです。