総務省のガンバリによって、10月以降に発売されるスマホにおいてはSIMロック解除が前提となった。また、解除料や2年縛りもなくなり、MNPにおいては、すべてのキャリアでインターネットで受け付け、オンラインで解約もできてしまうなど、数年前には考えられないほど、キャリアを乗り換えやすい環境となった。
あれもこれも、2020年秋に菅義偉政権が誕生し、10月に「アクション・プラン」が発表され、着実に実行されたことが大きい。菅さんにはいろんな声があるが、スマホ業界に与える功績は大きかったのではないかと思う。
少なくともユーザーとしては乗り換えやすい環境が整った。本来、総務省は流動性を上げる施策だけに注力すれば良かったのだが、一方で、武田良太総務大臣が「メインブランドで値下げしろ」と拳を上げたものだがら、競争政策がゆがんでしまったのも事実だ。
これまで、格安スマホとして料金競争で頑張ってきたMVNOは見事にハシゴを外されてしまった。ソフトバンクのLINEMOが3GBで990円なんてプランを出したら、一般的なユーザーはわざわざMVNOに乗り換えなくてもいい状況が生まれてしまったのだ。まさに菅政権の功罪といえるだろう。
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さて、乗り換えやすくなった環境が整ったことで、ここ最近の趣味になりつつあるのが、もっぱらキャリアや料金プランの見直しだ。毎月のようにキャリアやブランド、料金プランを見直し、プラン変更やMNPをしまくっている。
今月は、長年愛用していたソフトバンク回線をワイモバイルに変更してしまった。LINEMOと迷ったが、Yahoo!プレミアムを使っていることもあり、同料金が基本料金に含まれるワイモバイルにすることにした。
これまでソフトバンク回線はサブ的な位置づけで、「アメリカ出張専用回線」として活用していた。
ソフトバンクでは、スプリントを買収したとき「アメリカ放題」というアメリカ滞在時にはデータ通信と音声通話が使い放題という夢のようなサービスを始めた。
有償化に踏み切ろうとしたらネットで炎上し撤回。以後、有償化に踏み切れず、だらだらと継続しているのだ。何と言っても、アメリカ渡航時は「データカウントが一切されない」という、大盤振る舞いな仕様となっているのが特徴だ。つまり、国内では「ミニフィットプラン+」でもアメリカにいったら「使い放題」になってしまうのだ。
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2年前までは下手をしたら数カ月に1回ペースで渡米していたが、コロナ禍ですっかり出番がなくなったと言うことで、ワイモバイルに切り替えることにしたのだ。コロナが落ち着き、アメリカ出張に行く機会が出てくれば、またソフトバンクに切り替えればいい。
実はこの8月から、ソフトバンクではブランド間の乗り換え手続きが簡素化された。
MNP発行手続が不要となり、契約解除料や契約実務手数料も無料だ。My Softbankを使っていれば、ソフトバンク利用時の支払い方法がワイモバイルでも継続されることになる。
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実にかなり簡単なWeb手続きで、ワイモバイルのSIMカードが我が家にやってきた(eSIMでも良かったんだが)。
ワイモバイルを契約した後に「あ、ソフトバンクでんきを契約していたけど、My Softbankにアクセスできなくなった。どうすれば電気料金を確認できるのか」と焦ったが、数日後、ソフトバンクからハガキがきて、そこには電気料金を確認するための番号などが記載されていた。これで、いつでもアプリで電気料金が確認できるようになった。
キャリア内であればブランド間の変更はかなり簡単で驚いた。キャリア内でブランドを変えるだけで月々の支払いはぐっと安くすることができる。まさにキャリアの囲い込み策に上手くハマった感がある。
一方で、これではわざわざMVNOに乗り換えようとは思わない。あらためて、これまで頑張ってきたMVNOが不憫でならない気がしてきた。