災い転じて福にする!生き方のヒント#1
ハルメクWEB
日本のファッション業界の黎明期から現在まで、ファッションデザイナーとして活躍を続けている横森美奈子さん(72歳)。乳がんの闘病生活を送り、SNSでもその様子を発信しています。前向きな横森さんに、50代からの生き方のヒントを伺います。
コロナ禍で乳がんが見つかって
雑誌「ハルメク」の連載でも活躍中で、大人の女性に向けた的確なファッションアドバイスが人気の横森美奈子さん。ショップチャンネルで自身のブランド「MINAKO★YOKOMORI」を手掛けるなど精力的に仕事に取り組んでいます。そんな横森さんですが2020年7月に、乳がんのステージ1~2と診断されました。「柔らかいしこりでしたが診断を受けたら、乳がんでした。20代の頃に急性肝炎で2か月入院した経験があるので、自分の体は丈夫ではなく、いつどんな病気になるかと過ごしてきたので、ああ来たか、とあまり驚きはしなかったです。ただ、入院前に仕事をどうやって片付けよう!とそっちでパニックにはなりました(笑)」
2週間の入院は「バカンス」!?SNSでは剃髪姿も披露
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2020年12月31日には、使いやすくておしゃれな前髪ウィッグなどを含め、選び方について投稿
2021年4月19日の投稿では、映画「エイリアン3」のシガ二―・ウィーバーのようなイメージになったと剃髪姿を披露
診断から、2か月後。仕事をひと段落させて臨んだ2週間の入院生活は、「入院バカンス」だったと茶目っ気のある例えをする横森さん。「新型コロナウイルスの感染拡大で面会もできないですし、日常生活から隔離された2週間なんて。仕事も家事もしなくていい上に、上げ膳据え膳。趣味を堪能しようと、パソコンとスピーカーを持ち込んでYouTubeや映画を見て楽しんでいましたね。個人差があるようですが、全摘した外科手術の痛みも、規定量の痛み止めを飲むだけで抑えられたので、あまりつらくなくいい気分転換に思えたくらいです」そんな横森さんの様子を知った友人からは、「あなたは、がんでも何でも楽しんでしまうのね!」と言われたそう。「病気になると『何でこんなことに?』とつい自分を責めてしまいがちですが、なってしまった以上しょうがない。もちろん不安になることもありましたが、そんなときは自分で調べたり、経験者に聞いたりして解消しました。何かを調べる上でインターネットほど強力なものはないですから、私たち世代ほどパソコンは使えた方がいいですよね」パソコンでのインターネット検索だけでなく、SNSも活用している横森さん。Facebookでは「Breast Cancer Days(乳がんの日々)」と銘打ち、乳がんの闘病生活のリアルを、当時から今も発信し続けています。「今や、乳がんは10人に1人がなる病気ですし、不安な人も現実を知ることで、どうすればいいのかということがわかると思います。私は幸い早期発見できましたが、情報が必要な人に届けたい、こんな例もあるよ、とリアルな情報を伝えることで必要な治療を怖がらないようになれたり、少しでもお役に立てればいいなと思って始めました」
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