「人を中心としたオートメーション」でお客様の現場で価値を創り 持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献を実現【PR】 | 日刊工業新聞 電子版

沿って : Ilikephone / On : 10/10/2022

「人を中心としたオートメーション」でお客様の現場で価値を創り 持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献を実現【PR】

(2021/9/27 00:00)

アズビル株式会社 代表取締役社長 山本清博 × 日刊工業新聞社 代表取締役社長 井水治博

 アズビルは115年と長期にわたって培ってきた「計測」「制御」の技術を融合し、人を中心としたオートメーションで工場や執務環境の生産性向上につながるサービスを提供している。2021年度に新たな中長期経営計画をスタートし今後、この動きを加速させる。コロナ禍にあった20年に就任した山本清博社長に、今後の事業戦略を聞いた。

【9/24掲載・紙面PDFはこちらから】

三つの成長領域について

井水

azbilグループのオートメーションが果たす役割が時代とともに重要になっています。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大によりその役割は大きく変化していると言えます。折しも21年度から、25年3月期を最終年度とする中期経営計画と31年3月期を見据えた長期目標がスタートしました。どのような点を重視していますか。

山本

新中計では新たな課題を新製品やサービスで解決する「新オートメーション事業領域開拓」、省エネや再生エネルギー領域での実績に基づく強みを持つ「環境・エネルギー分野拡大」、顧客資産を長期的にサポートする「ライフサイクル事業強化」の3点を成長領域に据えています。新オートメーション事業については、今後のポストコロナやコロナ共生時代において特に重要性が増してくると考えています。現在のコロナの状況を含めて、継続的に顧客資産の“空間の質・生産性の向上”が求められているためです。

井水

環境・エネルギー事業やライフサイクル型事業についてはどう考えていますか。

山本

世界的な大きな変化の一つがカーボンニュートラルですので、環境・エネルギー事業にも注力します。この二つの事業は30年度までじっくりと腰を据えて取り組み、新たな付加価値を常にお客様に提供していくことになるでしょう。二つの事業を円滑に進めるため、ライフサイクル型事業でしっかりと支えていきます。このライフサイクル型事業については長期にわたって事業基盤を整備・拡張し、ネットワークを活用した付加価値を提供していることが強みです。

井水

新たな付加価値の提供という部分で、具体的な例は何かありますか。

山本

当社の好例として空調制御システムが挙げられます。人にとって快適な温度と十分に換気された空間を実現しながら、消費エネルギーを抑える働きを持たせています。従来、高品質な空間作りが求められる国内を中心に、事業・技術展開をしていました。ただ現在のコロナ禍の状況により、空調の役割は空間の温湿度調整だけではないということがあらためて認識されるようになってきました。これを機に当社のこのような技術や考え方を、海外にも広げていきたいと考えています。

2030年に向けた「健『幸』経営」について

井水

三つの成長領域についてお話いただきましたが、事業拡大の実現のために取り組む新たなことや技術開発の強化についてお聞かせください。

山本

研究開発機能として、神奈川県藤沢市に藤沢テクノセンターがあり、約2000人が在籍しています。研究開発拠点として技術者が日々、開発業務に携わっています。22年には新棟を二つ稼働する計画です。新棟では、センシング技術の要であるMEMS(微小電気機械システム)センサーの開発を進めます。働いている技術者が効率よく創造性を発揮していくことを目指し、多様な仕掛けを用意する予定です。またITの活用を積極的に進めています。昨年4月にIoTやAI、クラウドなど活用した製品の開発を強化するため、「ITソリューション推進部」と「クラウド運用センター」を設立しました。

井水

計測や制御技術を生かしたビッグデータの活用によるサービスは具体的にどういったものがありますか。

山本

プラントや工場を対象にした異常予兆検知については、この10年ほど取り組んでいます。2010年代に石油・化学関連で事故が発生した際に、お客様から開発への要望がありました。各種計測機器を通じて工場の操業に関わるデータを取っているので、それに基づいた故障に対する予知機能を付加してほしいということでした。開発に時間はかかりましたが、15年に異常予兆検知システム「BiG EYES(ビッグアイ)」を完成しました。発売後も機能の更新を重ねており、化学メーカーを中心とした採用実績があります。

井水

海外展開の進捗(しんちょく)はいかがですか。

山本

今後については、海外でもいくつか手を打っています。タイや大連に工場があり、生産機能を強化しています。また18年、シンガポールで東南アジア戦略企画推進室を設置しました。企画開発を進めるねらいです。21年に入り、一般の会議室等をスイッチ一つで換気回数や陰圧室への変更ができる「パンデミック対応ルーム」をスマートシティー関連技術の外部研究拠点に提供しました。感染症関連としてこのほかにもスペイン子会社のアズビルテルスターで、コロナワクチンを保管する冷蔵庫などを手がけています。ワクチン接種が全世界で進んでいる昨今の状況から、事業が順調に伸びています。売上高などをさらに伸ばしていきたいと考えています。

井水

人財育成やダイバーシティー(多様性)の取り組みも重視しているとうかがっています。

山本

19年に、社員が健康でいきいきと仕事に取り組むことを目指して「azbilグループ健幸経営宣言」を制定しました。健やかで幸せにということを重視するため、「康」ではなく「幸」を採用しています。健幸経営に基づき、30年に働く事への社員の満足度を65%にしたいと考えています。また女性社員の活躍推進としては、管理職などの役割に応じたウエートと人数を掛け合わせた独自の算定ポイントを、25年3月期に18年3月期比の2倍とする目標を設定しました。本人と周囲の人の意識の醸成にも取り組んでいきます。21年度からは女性に限らず、社内の多様な人材の活用を推進しています。これら活動の一環で20年の就任後から、「社員と語る会」をウェブ会議で開催。現在までに80回以上、延べ1300人の国内外の社員と交流を持ちました。

カーボンニュートラルとSDGsについて

井水

国連の持続可能な開発目標(SDGs)について、4点の目標を新たに策定しました。社会課題解決についてazbilグループならではの視点も盛り込まれており、特に温室効果ガス(GHG)の排出削減に力を入れている様子がうかがえます。

山本

お客様の現場環境においてCO2を削減することを、当社は生業としています。一方で自社の技術を活用し、当社の工場やオフィスなどで排出されるCO2の削減にも積極的に取り組みます。自社の実績を社外にアピールし、取引先からの信頼を得ていくためです。また長期目標の制定にあたりCO2排出量の削減について、30年の目標を従来の13年比30%減から、17年比55%減へと引き上げました。

井水

「人を中心としたオートメーション」でお客様の現場で価値を創り 持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献を実現【PR】 | 日刊工業新聞 電子版

CO2の削減目標を大きく引き上げた理由は何ですか。

山本

社会全体での脱炭素化の動きを受け、当社の事業活動に伴うCO2排出量を実質ゼロにする「2050年 温室効果ガス排出削減長期ビジョン」での取り組みを加速させるためです。また、エネルギーマネジメントなどの当社の事業を通じ、お客様の現場におけるCO2削減にも取り組んでおります。20年度は、合計294万トンのCO2削減効果がありました。これは当社が事業活動で排出するCO2の170倍の数値です。当社の技術を用いることで、社会の環境負荷低減に「直列」な状態で貢献できると確信しています。

アズビル株式会社

https://www.azbil.com/jp/

(2021/9/27 00:00)

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