「Mode1 GRIP(MD-05P)」
P-UP World(ピーアップワールド)は2021年10月10日、同社が展開するスマートフォンブランド「Mode1」から2年ぶりの新機種「Mode1 GRIP(MD-05P)」を発売した。同機は、シリーズ5代目に相当し、幅56mmという細さが目を引く4G端末だ。本稿では、そんな同機の概要を解説した上で、実際に使ってみた印象をお届けしたい。【画像】片手で握ったところ
「Mode1」ブランドとは?
まず、「Mode1(モードワン)」について説明しておこう。同シリーズは、そもそもピーアップが展開してきたブランドだ。同社は、2015年に「Mode1(MD-01P)」を発売したのち、2017年に「Mode1 RETRO」および「Mode1RS」、2019年に「Mode1 RR(ダブルアール)」といったように、約2年周期で新機種を投入してきた。2世代目のRETROのみ2つ折りのフィーチャーフォンスタイルだったが、その他の機種は全てスマートフォンである。 なお、2020年には持株会社のP-UP Worldを設立し、事業ごとの分社化と組織再編を行った。そのため、Mode1 GRIP(MD-05P)はP-UP World名義で発表されている。 同社は総合デジタルショップ(または携帯ショップ)の「テルル」を運営し、大手キャリアショップの運営代理も担っている。そのため、Mode1ブランドはこれまで、テルル店頭で販売されつつ、ECサイトや、ソフトバンクグループが展開する「+Style(プラススタイル)」ブランドでも取り扱われてきた。 今回のMode1 GRIPも同様、テルル店頭の他、+Style、ビックカメラ等のECサイト内などで展開されている端末だ。その価格は+Styleで2万2000円(税込み)。3万円強だった従来機種と比べ、1万円ほど安価になったことも注目したい。
56mmのスリムなデザインが特徴
さて、「片手でも持ちやすい」というコンセプト自体は、当然これまでのModeシリーズでも意識されていなかったわけではない。例えば、2015年の初代Mode1のプレスリリースでは、「大画面ながら女性でも持ちやすい軽量&5inchワンハンドグリップ」を特徴としていた。 Mode1 GRIPは製品名の通り、“片手で握れるスリムさ”が特徴だ。幅56mmという仕様は、スマートフォン市場では飛び抜けて細い。例えば、現在の代表的なコンパクトスマートフォンであるApple「iPhone 13 mini」でさえ、その幅は64mmだ。Mode1 GRIPはこれよりも10mm以上細いので、インパクトが大きい。 ディスプレイは約5型で、TFT液晶を採用する。アスペクト比が2.35:1で、シネマスコープ比率になっていることも特筆すべきポイントだ。画面色は1670万色で、必要十分といったところ。 デザインは、非常に洗練された印象がある。従来モデルである3世代目のRSと、4世代目のRRが“レーシングスポーツ”とのコラボを強調していたのと比べ、GRIPではかなり落ちついた外観になった。想定顧客の裾野も広がったように感じる。とはいえ、シリーズの特徴であった、背面に透けるカーボン調素材の雰囲気は踏襲されており、Mode1らしさは残っている。本体カラーは「アーバングレイ」と「スタイリッシュホワイト」の2色で展開しており、今回はアーバングレイを試用した。 サイズは約56(幅)×138(高さ)×10(奥行き)mm。質量は約140g。IP65の防水・防塵(じん)性能を備えるが、おサイフケータイには対応しない。
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最終更新:ITmedia Mobile