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NHKは令和4年度(2022年度)の収支予算・事業計画・資金計画やインターネット活用業務実施計画を発表した。NHKプラスで原則すべての放送時間で同時配信を提供するほか、ネットに接続したテレビで見逃し番組を視聴できるテレビ向けサービスを開始する。
ネット同時&見逃し配信サービスのNHKプラスでは2021年度、総合テレビ・Eテレともに1日19時間程度の同時配信を実施してきたが、'22年度は総合テレビは1日24時間、Eテレは19時間程度の同時配信を行なう。仮登録の運用も開始し、一定期間に限り、受信契約を確認するための情報を入力する前に利用できるようになる。ただし、登録を促すメッセージが一時的に表示される。
テレビ向けには、新たにNHKプラス公式アプリを提供し、Android TV、Fire OS等を使用しているテレビ受信機、外付けデバイス等の一部で、地上テレビ見逃し番組配信を利用可能とする。そのほか、18時台ニュースなど見逃し番組配信を拡充し、地方向け番組も提供する。
インターネットを活用した業務としては、放送番組と理解増進情報を組み合わせてアプリやウェブサイトなどで提供するほか、外国人向けテレビ国際放送のネット配信の拡充、多様なコンテンツの提供、在外邦人向けテレビ国際放送の同時配信・見逃し番組配信の強化なども行なう。
令和4年度の事業収入は6,890億円で、受信料収入は新型コロナウイルス感染拡大の影響等により、前年度に対して13億円減の6,700億円。事業支出も6,890億円で、2023年度の受信料値下げと衛星波の1波削減に向けて、構造改革による支出規模の圧縮に取り組み、収支均衡予算とする。
NHK経営計画(2021-2023年度)の2年目として、「新しいNHKらしさ」に向けて放送・サービスを強化。地域の課題解決や発展に貢献するなど、地域放送・サービスを拡充するほか、営業経費の削減では、「巡回訪問営業」から「訪問によらない営業」への業務モデルの転換を進める。