ある時ふと感じる親の老い。「離れて暮らす親の安全と健康をどう守ったらいいのか……」。そんな悩みの解決策のひとつが「実家スマートホーム化」です。3回連載の2回目は、『OK グーグル』。 スマートスピーカーなどを使った快適な環境の構築について紹介します。
築40年の一戸建てでも“後付け”でスマートホーム化可能
スマートホームというと「ITに馴染んだ世代の最先端住宅」という印象があるかもしれませんが、実は最も必要としているのは高齢者です。
年をとれば足腰が弱るもので、夕方電気をつけようとちょっと立ち上がるだけで痛みが走りますし、判断力と認知機能が低下すれば、「たくさんの文字列が並ぶもの」の操作が苦になります。
その結果、今まで問題なく使えていたTVやエアコンのリモコンを前に使いこなせずフリーズ状態になってしまうことも。もしそれが「OK Google、電気をつけて」「Alexa、エアコンをONにして」と声だけで操作できたら、高齢者にとってどれだけ楽でしょうか。
真夏の暑い日に家の中で熱中症になってしまうのも高齢者です。ネット経由で家電を遠隔操作できれば、離れて暮らす家族がエアコンを操作することもできます。
スマートホームのために照明器具もエアコンもわざわざ買い換える必要はありません。わずか数千円の「スマートリモコン」や「スマートプラグ」を追加するだけで、既存家電を簡単にスマート化できます。
前回は、ネットワークカメラによる「見守り」を紹介しましたが、今回は家電製品のスマート化で高齢な親の生活がどう変わるのか、実際の導入体験をもとにレポートします。
第1回:なぜ電話に出ない? 高齢親の見守りにネットワークカメラ 第2回:「OK グーグル」が高齢母の生活を変える 家電スマート化で快適に 第3回:空き巣対策と近所の交流の復活。スマートロック&ドアベルが効果絶大