「有志翻訳が本作の普及に拍車をかけました」―オープンワールドRPG『Kenshi』公式翻訳者Meg(Gumstar)氏インタビュー【有志日本語化の現場から】

沿って : Ilikephone / On : 22/03/2023

海外のPCゲームをプレイする際にお世話になる方も多い有志日本語化。今回は有志日本語化がきっかけで公式日本語化が行われたオープンワールドRPG『Kenshi』の公式翻訳者に話を訊きました。ほぼ個人制作状態のゲームが膨大な構想に恥じない規模に成長した稀有な例です日本語化とは海外のゲームを日本語で遊べるようにすることです。その中でも、デベロッパーやパブリッシャーによる公式の日本語化ではない、ユーザーによる非公式な日本語化を有志日本語化(有志翻訳)と呼びます。一般的にボランティアで行われ、成果物は無償で配布されます。有志日本語化には、デベロッパーやパブリッシャーが許可する範囲内で行われるものと、無許可のものがあります。最近はインディーゲームを中心に有志日本語化が公式日本語版として採用される例も出てきています。連載第17回は、オープンワールドRPG『Kenshi』の公式翻訳者Meg(Gumstar)氏に話を訊きました。Meg(Gumstar)氏 略歴ゲームタイトルの広報、コミュニティ運営等を中心に手掛ける会社、Brown Betty(ブラウンベティ)のディレクター。アメリカの大学を卒業後、アメリカ系メディア会社やイギリスの日系ゲーム会社に勤務。人生の3分の2を英語圏で過ごし、広報やマーケティングにおける通訳・翻訳を手掛ける。2018年より、以前よりコミュニティ管理者として関わっていた『Kenshi』で初のゲーム翻訳に挑戦。現在は続編の『Kenshi 2』を翻訳中。有志翻訳が生んだ公式翻訳日本語の漢字にはパッと見てなんらかの印象や意味を与える力があります――『Kenshi』とはどんなゲームですか。Meg(Gumstar)氏(以下、敬称略)ポストアポカリプスの世界で繰り広げられる、自由度の高いシングルプレイヤーのオープンワールドRPGです。プレイスタイルに制限がなく、直線的なストーリーもなく、広大な荒野を思うがままに探索できます。商人や泥棒、反乱分子や冒険家、農民や奴隷となり、仲間を募って冒険したり、拠点を建てたり、勢力に挑戦したりと、なんでもありのプレイが楽しめます。――『Kenshi』の魅力を教えてください。Meg(Gumstar)一番の魅力は何度プレイしても同じ展開にならない自由度の高さです。ファンが作成した900個近いModがあり、それを組み合わせれば毎回まったく違うプレイが楽しめます。また、小説数冊分に及ぶ伝承やダイアログ(会話)が世界観を作り上げているのも魅力です。――デベロッパーが公式にModの制作を認めているのですか。Meg(Gumstar)Modの制作を認めているだけでなく、推奨しています。初期の有志翻訳もModの一つでした。Modを制作するためのツールも公開されています。『Kenshi』日本語訳 略年表2017年末

「有志翻訳が本作の普及に拍車をかけました」―オープンワールドRPG『Kenshi』公式翻訳者Meg(Gumstar)氏インタビュー【有志日本語化の現場から】

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