Windows 10へアップグレードすると、初期セットアップでいくつかの設定が必要です。基本的には、標準設定のまま進めればいいのですが、中には、ちょっと分かりにくい項目もあります。
代表的なのが、「アカウント」の「設定する方法を指定してください」という画面です。「個人用に設定」と「組織用に設定」という2つの選択肢があるので、文字通り、PCが個人で買ったものか、会社で支給されたものかを選択することは分かります。では、具体的に何が違うのでしょうか?
ちなみに、少し前のバージョンのWindows 10では、「私が所有しています」と「自分の組織」という選択肢でした。同じ意味ですが、少し表現が変わりました。
PCを企業などの組織で利用する場合は、組織で管理しているサーバーや、クラウドサービスである「Microsoft Azure」を利用して、PCやユーザーアカウントを管理するのが一般的です。この画面は、こうした用途でそのPCを使用するかどうかの選択肢なのです。
例えば「○○@組織名.co.jp」というアカウント名など、Office 365やMicrosoft 365、Microsoft AzureのAzure AD、Windows Serverなどで管理されているアカウントを使う場合は「組織用に設定」を選択します。
この設定をすると、組織向けの設定が自動的に適用されます。例えば、「OneDrive」がビジネス用の「OneDrive for Business」になったり、組織によってあらかめじ決めたポリシーが適用されて特定の機能が無効化されたり、組織向けのアプリが自動的にインストールされたりします。
一方の「個人用に設定」は、家で使うPCや子ども用のPC、ゲーム用など、個人的に使うPCのための設定です。「○○@outlook.jp」や「○○@live.jp」など、個人で取得したMicrosoftアカウントを設定して利用します。
このため通常は、「個人用に設定」を選んでおけば問題ありません。
初期セットアップ時の分かりにくい選択肢。通常は個人用に設定の選択で問題ない