なぜEIZOのディスプレイは満足度が高いのか? 若手開発者らが誕生させた大型曲面液晶から見えるものづくりへの強いこだわり

沿って : Ilikephone / On : 27/03/2022

EIZOの若手開発者達。左からファームウェア開発課の宮本賢悟氏、プロフェッショナルモニター開発課の朝日啓太氏、造形設計課の八木宏介氏。EIZOのディスプレイ製品は主にファームウェア、ハードウェア、筐体デザイン設計の3つの部署が力を合わせて開発されている

 EIZOと言えば、ビジネスユーザーはもちろん、優れた表示品質にこだわるプロのクリエイターからも絶大な支持を集めるディスプレイブランドとしてお馴染みだ。そんなEIZOの製品のイメージは、ひとことで言うと”質実剛健”。国産メーカーらしく、品質にこだわりつつ、利便性を追求したユーザー目線の製品が中心となっている。

 そういった中、EIZOからこれまでにない特徴を備える製品が登場した。それが、EIZO初となるウルトラワイド曲面液晶パネルを採用した「FlexScan EV3895」だ。解像度は3,840×1,600ドットで、フルHD(1,920×1,080ドット)ディスプレイの約3台分という広大な領域を確保している

37.5型液晶ディスプレイ「FlexScan EV3895」。解像度は3,840×1,600ドットで、アスペクト比は24:10というウルトラワイド設計

 ウルトラワイド曲面液晶ディスプレイは、どちらかというとゲームなどエンターテイメント向けの製品というイメージが強いが、今回EIZOは、FlexScan EV3895をオフィスワークを中心としたビジネス向けとして位置付けており、非常に意欲的な製品となっている。

なぜEIZOのディスプレイは満足度が高いのか? 若手開発者らが誕生させた大型曲面液晶から見えるものづくりへの強いこだわり

 なぜ、EIZOはウルトラワイド曲面液晶ディスプレイのFlexScan EV3895を開発することになったのか。実際に本製品の開発を担当したEIZOの開発者に、様々な質問をぶつけてみた。

 今回話を聞いたのは、商品開発およびハードウェア開発を担当している朝日啓太氏、機構部材と呼ばれる筐体や内部の部品などの設計を担当している八木宏介氏、ディスプレイの機能や色再現性といった部分を司るファームウェアの開発を担当している宮本賢悟氏の3名だ。3名ともまだ三十代と新進気鋭のエンジニアで、FlexScan EV3895の開発においても中心的な役割を担ったという。

記事目次

 ■伝統を受け継ぎつつアグレッシブな開発を行なえるのがEIZOの強み  ■開発者は苦労を楽しみつつ日々開発に取り組む  ■金融機関などビジネス分野での可能性を見い出し「FlexScan EV3895」が誕生  ■あらゆる人に“選んで良かった”と思ってもらえる製品を開発していく  ■FlexScan EV3895をレビュー

※インタビューは新型コロナウイルス対策のためオンラインで行なわれ、ソーシャルディスタンスを確保した上で、マスクを着用して実施されました。写真撮影時のみマスクを外しています。