もともとは動画のクオリティを見える化するツールのはずが...。
動画の下にある高評価、低評価ボタンを押したことがあるという人はどれくらいいるでしょうか。YouTubeの新たな方針によれば、このうち低評価ボタンの件数のみ非表示にするといいます。その理由はやはり、嫌がらせ対策だとか。
低評価が低評価を呼ぶ?
同社は、一部の動画で低評価の件数を非表示にする施策をしたところ、ハラスメントの頻度が減ったという調査結果を明らかにしました。低評価をつけて回る嫌がらせ行為は、特に新規のチャンネル、駆け出しのチャンネルに多かったといいます。
動画を見る動画配信者には見える
低評価の件数が表示されなくなるとはいえ、ボタンごとなくなるわけではありません。低評価件数の非表示は、先日から"徐々に"始動しているとのこと。ユーザー側には見えなくなりますが、動画配信者はダッシュボードから確認できるようになっているそうです。
YouTube側の真意は
YouTubeクリエイター担当のMatt Koval氏によれば、高評価や低評価はもともと視聴者が動画の良し悪しを見極めるためにあったもの。ただ最近では、動画の内容ではなく配信者が気に入らないといった理由で、悪意あるユーザーが低評価の件数を上げるように低評価ボタンを使用するようになり、ゲームや組織的な嫌がらせ行為もあったと明かしています。
さらに同社調査では、低評価の件数は平均して再生回数全体に影響なく、結局のところ動画のクオリティを判断するためのツールとしては機能していないことがわかったそうです。またユーザー側には見えないとはいえ、動画配信者が低評価の件数を見れる状態にあることについては、ダッシュボードのタブ内に行かないと確認できないため、配信者に余計な精神的ストレスを与えづらい構造になっているといいます。
今回のニュースを聞いて、今回の取り組みはもしかすればかの2018 YouTube Rewind(1900万件の低評価が付いた)の恥じらいを消すために行なったものでは...? と推察する人もいるかもしれないと冗談めくKoval氏。あくまでYouTuberへの配慮を目的にしているそうですよ。
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